"今週のお題「あんこ」"
どうも!ネイチューブです!
冬を抜け桜の季節がやってきましたね。
桜から連想される食べ物といえば桜餅ですが、皆さんは桜餅の季節がいつかご存知でしょうか。
見た目や匂い、そして名前からも桜を連想させる桜餅は桜が咲く春に一般的には楽しまれています。
しかし、実は皆さんが食べている桜餅は春には「完成」していないのです。
実は桜餅を真に完成させる食材は秋に出現します。
ということで今回は「完成版桜餅」を目指してとある食材(毛虫)を採りに行きたいと思います。
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採取
桜餅を完成させる最後のピースとなるのがモンクロシャチホコ(通称サクラケムシ)と呼ばれる毛虫です。
毒々しい見た目ではありますが無毒の毛虫ですのでご安心ください。
※僕たちには大丈夫だという根拠のない自信がありますが実際に食べても大丈夫かは保証できません。食べる際は自己責任でお願いします。
一応桜の木についていた毛虫を採取しているので大丈夫かとは思いますが、毛の色が違うので本当に両方とも無毒なサクラケムシなのか不安になってきました。
めっちゃ毒ある毛虫とかだったらどうしよう・・・
画像が荒くてわかりづらいですが、裏にしてみるとどちらも似たような赤色なので大丈夫ということにしておきましょう。
ちなみに、食べるのに何言ってるんだって思われるかもしれませんが手で触るのは怖いので割り箸で捕まえています。
触れ合いタイム
時期が少し遅かったみたいで3匹しか捕まえられませんでした・・・
こうして見ると普通の毛虫にしか見えないし、とても食材とは思えませんね。
せっかくなので触れ合ってみます。
触ってみると毛は柔らかくフサフサとした感触が心地いいかもしれません。
一回触ってしまえばこっちのものです。
なんだか愛着すら湧いてきますね。
触れ合っていたら腕の上で糞をされました。
ちなみにこのお尻を上げた姿がシャチホコに似ているためにその名がついたそうです。
別名ではシリアゲムシとも呼ばれているそうで・・・
調理
さすがに3匹では足りないし次の季節まで(1年間)は待てない・・・
ということでサクラケムシを購入しました。
20匹で3500円・・・
YouTubeを収益化できていない僕達にとっては痛い出費です。
ここから桜餅を作っていきます。
まずは桜の葉の塩漬けの塩抜きをしていきましょう。
桜餅には関東風のものと関西風のものがあるのですが、今回は道明寺粉と呼ばれる色付けした餅米を使った関西風のおはぎのような桜餅を作っていきます。
※ちなみに関東風の桜餅は小麦粉や米粉を使ったクレープ状の生地を使います。
道明寺粉200gに対して水300ml、砂糖40gをぶち込んでラップをしてレンチンします。
一人暮らしの男の家にはかるものなんて体重計くらいしかないので砂糖の量は勘頼りです。
サクラケムシは桜の葉を主に食べているため、糞にこそ桜の香りが凝縮されています。
そのため上級者は糞も一緒に嗜むそうです。
せっかくなので今回は糞も一緒に調理してみます。
ちなみに相方にサクラケムシの糞を生で食べさせてみたところ「ほんのり桜」だそうです。
桜餅はしょっぱ甘いイメージがあるのでサクラケムシを塩茹でにしていきます。
サクラケムシは油で揚げるとせっかくの桜の香りが飛んでしまうので茹で一択です。
せっかくなので茹でたてを1匹食べてみます。
桜と豆の風味・・・
口の中でブチュッと弾ける・・・
これちゃんと火通ってるのかな・・・
なんだか生っぽい感じがします。
サクラケムシを桜餅に混ぜていくためにミンチにしていきます。
断面をよくみてみると桜を彷彿とさせるかのような鮮やかな桜色が混じっています。
桜餅との相性抜群ですね。
あ、言い忘れていましたが虫に適性がない方は閲覧注意です。
餅米が熱いうちにサクラケムシを混ぜていきます。
今回は普通の桜餅と食べ比べてみようと考えているので餅米の半分は避難させてあります。
あんこを餅米で包んでいきます。
遠目から見ればサクラケムシのミンチも小豆に見えてきますね。
最後に桜の葉で包んでいけば・・・
実食
桜餅食べ比べセットの完成です。
上段がサクラケムシの入っていないノーマル桜餅
下段の左側がサクラケムシ入り桜餅(桜の葉ありバージョン)
下段の右側がサクラケムシ入り桜餅(桜の葉なしバージョン)
桜餅食べ比べセットで以下の疑問を解消できます。
①サクラケムシを入れた桜餅がノーマル桜餅に勝てるのか
②サクラケムシの風味は桜の葉に潰されないのか
サクラケムシ入り桜餅は毛虫が乗っているものの、謎の一体感があります。
これなら一般人がお店で出されてもギリ食べるのでは?
ノーマル桜餅はこんな感じ
我ながらよくできたと思います。
せっかくの和菓子なので冷凍庫で保管していたバッタの糞をお茶にしてみました。
それではいただいていきましょう。
まずはサクラケムシ入り桜餅(桜の葉なしバージョン)を食べてみます。
めっちゃ桜
噛めば噛むほど桜の香りが口の中に広がっていきます。
これはおいしい・・・
餅米にサクラケムシのミンチを混ぜたのが大正解でした。
本当に桜の葉で包んでいたかのような桜の強い香りを楽しめます。
さっき茹でた毛虫を味見したときには甘さがなかったので、桜の匂いとプチッとした食感をそれぞれ独立して感じるのみでしたが、そこに甘さが加わることにより全体的に一体感が出ていて本当においしい。
ここでお茶(バッタの糞茶)を一口啜ってみると・・
お茶だ・・・
普通にお茶としておいしい。
とはいえ少し青臭さのあるお茶ではあります。
ちょっといい旅館でこのお茶が出てきたら「高いお茶って独特な味なんだな」と納得させられてしまいそうです。
続いては比較のためにサクラケムシの入っていないノーマル桜餅を食べてみます。
あれ・・?
さっきの方が桜っぽい・・・
あんまり桜の特有の良い匂いがしません。
サクラケムシ入り桜餅(桜の葉なしバージョン)の方が全然桜餅っぽい味をしています。
意外な結果かもしれませんが、サクラケムシの体内には桜の葉が凝縮されているので当然といえば当然なのかもしれません。
いい勝負をしてくれる可能性も・・・なんて考えていましたがサクラケムシの圧勝でした笑
ノーマルの桜餅では物足りなさすら感じてしまいます。
最後にサクラケムシ入り桜餅(桜の葉ありバージョン)を食べていきます。
というか桜餅ってこんなに何個も食べるものでしたっけ・・?
正直桜餅はもう飽きてきた・・・
とはいえ比較のために食べていきます。
桜の香りはNO.1
とはいえ好みだとは思いますが、桜餅特有の塩味や葉特有の食感が邪魔ではあります。
正直なところサクラケムシ入り桜餅(桜の葉なしバージョン)が一番感動できました。
そもそも桜餅に巻かれている桜の葉の主な役割は「桜の香り」です。
桜の葉を塩漬けにすることでクマリンという桜餅の香り成分が生成されるのですが、サクラケムシを使うのであれば桜の香りは十分に楽しめますし桜の葉はいらないのかもしれません。
おわりに
桜餅メーカーには是非とも桜の葉ではなくサクラケムシを使っていただきたいものです。
普通の食材よりもおいしい昆虫食があるとわかったことは僕達にとって大きな発見です。
他にもいろんな昆虫食を探求しているので興味のある方はぜひYouTubeもご覧ください!
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